大相撲の呼出一覧と階級序列!土俵作りの職人技や給料・評判まで徹底解説
大相撲の本場所で土俵へ響き渡る美声、リズミカルに土を叩く土俵作りの槌音、そして観客の胸を打つ寄せ太鼓の響き――。力士たちの熱戦を陰で支え、大相撲の興行そのものを進行させるプロフェッショナルが「呼出(よびだし)」です。力士の四股名を朗々と呼び上げる姿がおなじみですが、その仕事は呼び上げにとどまらず、土俵作りから太鼓の演奏、館内警備まで多岐にわたります。
2026年現在、大相撲ファンの間では若手・中堅のイケメン呼出への注目が集まるとともに、伝統を背負う職人としての生き様にも熱い視線が注がれています。本稿では、最高峰の立呼出から序ノ口呼出までの最新序列一覧をはじめ、行司との違い、気になる年収事情や昇進の仕組み、さらには歴代の名人まで、呼出の世界を余すところなく紐解いていきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:呼出は「立呼出」を頂点とする9段階の階級序列で構成され、定員45名体制で厳格な実力・年功序列の世界を守っている。
- 要点2:呼び上げだけでなく「土俵作り」や「太鼓の打ち分け」など、土俵の命を司る職人技を一手に担う専門職である。
- 要点3:初任給から最高位の立呼出まで階級ごとに基本給や手当が規定され、定年65歳まで相撲部屋に所属して伝統を継承している。
【2026年最新】大相撲の呼出一覧と階級序列|立呼出から序ノ口までの全番付
日本相撲協会における呼出の定員は原則45名以内と定められており、行司と同様に厳格な階級制度(番付)が敷かれています。土俵上で裁きを下す行司と同じく、呼出も力士の番付に合わせて担当する取組が決まる仕組みです。
呼出の最高峰である「立呼出(たてよびだし)」は結びの一番を担当し、それに次ぐ「副立呼出(ふくたてよびだし)」が大関戦などを務めます。幕内呼出以上になると、呼び上げの声の伸びや所作の美しさに円熟味が加わり、場内の空気を一変させる存在感を放ちます。
| 階級 | 担当する取組 | 主な特徴・役割 |
|---|---|---|
| 立呼出 | 結びの一番(横綱戦) | 呼出の最高位。全体の統括および重要な儀式の進行役 |
| 副立呼出 | 大関戦など幕内上位 | 立呼出を補佐し、結び前の重要取組を呼び上げる |
| 三役呼出 | 三役(関脇・小結)の取組 | 実力・経験ともに円熟期を迎えたベテラン層 |
| 幕内呼出 | 前頭(平幕)の取組 | 土俵作りの現場責任者や太鼓の要として活躍 |
| 十両呼出 | 十両の取組 | この階級から呼び上げの際に扇子を持つことが許される |
| 幕下呼出 | 幕下の取組 | 土俵作りや太鼓の実務を本格的にこなす中堅 |
| 三段目呼出 | 三段目の取組 | 基礎技術の鍛錬と本場所の雑務を担当 |
| 序二段呼出 | 序二段の取組 | 巡業や前相撲の準備など幅広い下積みを経験 |
| 序ノ口呼出 | 序ノ口の取組 | 採用直後の見習い期間。伝統作法と声出しの修練 |
呼出の番付は、長年の功績、呼び上げの美しさ、土俵作りの技術、太鼓の技量、そして勤務態度などを日本相撲協会が総合的に評価して決定します。実力主義でありながらも伝統的な年功序列の要素が色濃く残る世界です。
土俵の命を創る職人技|呼び上げ・土俵作り・太鼓が担う役割
大相撲の呼出が担う業務は、テレビ中継で見られる「呼び上げ」だけにとどまりません。実際には、興行を成立させるための根幹となる「土俵作り」「太鼓」「進行管理」という3つの職人技を極めることが求められます。
中でも象徴的なのが「土俵作り」です。本場所や巡業で使われる土俵は、業者ではなく呼出たちの手作業によって一から築き上げられます。使用する「荒木田土(あらきだつち)」の水分量を絶妙に見極め、ビール瓶やタタキと呼ばれる木製の道具を使って、力士が滑らず怪我をしない硬度と弾力を生み出します。土俵の角を削り、勝負俵を埋め込むミリ単位の正確さは、長年の経験が成せる職人技です。
また、大相撲の情緒を象徴する「太鼓」も呼出の重要な仕事です。場所中の早朝に開場を告げる「寄せ太鼓」、一日の取組終了後に翌日の来場を促す「跳ね太鼓」など、バチさばきひとつで大相撲独特の風情を観客に届けます。土俵周りの掃き掃除、水や塩の補充、懸賞旗を持って土俵を回る所作に至るまで、呼出の手際の良さが取組のスムーズな進行を支えています。
大相撲における行司と呼出の違い|装束(着物)や業務の境界線
相撲ファンになりたての方がよく抱く疑問のひとつに「行司と呼出の違い」があります。どちらも土俵上で着物姿で活躍するため混同されがちですが、その役割と身につける装束には明確な違いが存在します。
行司は「審判長」として土俵中央で勝負を裁くのが主たる役目であり、神官のような烏帽子(えぼし)と直垂(ひたたれ)を着用し、手には軍配を持ちます。これに対し、呼出は「進行・設営・演出」を担当する職人であり、頭には何もかぶらず、着物に裁付袴(たっつけばかま)という動きやすい装束を着用します。
| 項目 | 呼出(よびだし) | 行司(ぎょうじ) |
|---|---|---|
| 主な役割 | 力士の呼び上げ、土俵作り、太鼓、懸賞旗持ち、水・塩の管理 | 取組の裁き(勝負判定)、番付表の執筆、神事の進行 |
| 土俵上の装束 | 着物に裁付袴(背中にスポンサー名や部屋の紋)、素足または足袋 | 烏帽子、直垂(格によって装束の生地や房の色が変化) |
| 所持品 | 扇子(十両呼出以上)、柝(拍子木) | 軍配、短刀(立行司のみ) |
| 持ち場 | 土俵下・東西の土俵溜まり、呼出控席 | 土俵上(力士の間近) |
呼出の着物の背中には、有名企業のロゴや相撲部屋の紋が大きく染め抜かれており、色鮮やかな衣装の美しさも見どころのひとつとなっています。
呼出の給料・年収と昇進基準|定年65歳までのキャリアパス
大相撲の呼出は日本相撲協会の専従職員(協会員)として給与を受け取っています。給与体系は行司や床山と同様に階級別の月給制となっており、番付が上がるにつれて手当や賞与が加算される仕組みです。
日本相撲協会の規定に基づくと、階級別の推定年収モデルは以下のようになります。
- 序ノ口〜三段目呼出:年収 約200万〜350万円(見習い期間・基礎固め)
- 幕下〜十両呼出:年収 約400万〜600万円(中堅職人として現場の主力)
- 幕内〜三役呼出:年収 約700万〜1,000万円(円熟の技術と後進の指導)
- 立呼出・副立呼出:年収 約1,100万〜1,400万円以上(最高責任者としての重責手当含む)
呼出の昇進基準は、単に呼び上げの声が良いだけでは決まりません。土俵作りの技術力、巡業先での設営能力、太鼓の正確なリズム感、そして土俵上での臨機応変なトラブル対応力が査定の大きなウエイトを占めます。
なお、呼出の定年は満65歳です。長年土俵を支え続けた名呼出が65歳の定年退職を迎える場所では、千秋楽の結びの一番の呼び上げ後に土俵上で花束が贈られるなど、温かいセレモニーが行われる光景も大相撲の感動的な伝統となっています。
SNSで話題のイケメン呼出&所属部屋一覧|伝統を継ぐ若手・中堅の素顔
呼出は力士と同じくいずれかの「相撲部屋」に所属しており、日頃は部屋の力士たちと寝食を共にしながら巡業や本場所に帯同しています。
近年はSNSや国技館の公式グッズ展開などを通じて、涼やかな所作や端正な顔立ちが際立つ若手・中堅呼出が女性ファンや若年層の間で大きな注目を集めています。その代表格として名が挙がるのが、克之(九重部屋)や利樹之丞(高砂部屋)、そして若手の重夫(九重部屋)や耕平(田子ノ浦部屋)といった面々です。
「土俵上の立ち姿が美しい」「張りのある高音の呼び上げが心地よい」と評判の呼出たちは、相撲ファンの間でも熱心な推し活の対象となっています。本場所へ足を運んだ際は、土俵下でキビキビと働く呼出たちの所属部屋や表情に注目してみるのも、大相撲観戦の醍醐味です。
歴代の立呼出一覧と名人の軌跡|土俵の歴史を彩った伝説の呼び上げ
大相撲の長い歴史の中で、「立呼出」の称号を手にした職人はごくわずかです。制度が整備されて以降、数多くの名呼出が土俵の神聖な空間を作り上げてきました。
昭和から平成にかけて活躍した「寛吉」や「兼三郎」、伸びやかな美声で一世を風靡した「秀男」、そして近年の土俵を引き締めた「拓郎」や「次郎」など、歴代の立呼出たちはそれぞれ唯一無二の呼び上げスタイルを持っていました。
立呼出が結びの一番で発する「ひがし〜、〇〇やま〜」という第一声は、館内数万人の観衆を静寂に包み込み、力士たちの闘志を極限まで高める力を持っています。彼らが残した土俵作りのノウハウや太鼓のリズムは、現代の若手呼出たちへと脈々と受け継がれています。
【相撲 呼び出し 一覧】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:呼出になるにはどうすればいいですか?年齢制限や条件はありますか?
A1:相撲協会の規定により、義務教育を修了した満15歳以上19歳未満の男子が採用対象となります。一般募集は常時行われているわけではなく、各相撲部屋の師匠を通じて日本相撲協会に推薦・採用される形が一般的です。採用後は相撲部屋に所属しながら修行を積みます。
Q2:呼出の着物の背中に企業名が入っているのはなぜですか?
A2:呼出が着用する着物は、相撲協会や所属部屋だけでなく、大相撲を支援するスポンサー企業(タニマチや公式パートナー)から寄贈される伝統があるためです。色鮮やかな装束は観客の目を楽しませる演出の一部にもなっています。
Q3:土俵作りに使われる道具や土はどこから調達しているのですか?
A3:土俵には粘り気があり崩れにくい埼玉県産の「荒木田土」が伝統的に使用されます。土を叩いて固める「タタキ」や「ビール瓶」、土を削る「ツルハシ」など、呼出が独自に手入れした専用の職人道具を使って本場所前におよそ3日間かけて手作業で完成させます。
まとめ|呼出の職人技を知れば大相撲の観戦が10倍面白くなる
大相撲の呼出は、単なる進行役にとどまらず、土俵という神聖な戦場を一から作り上げ、太鼓の音色で空間を清め、朗々たる美声で取組を演出する「総合職人」です。
立呼出を頂点とする厳しい階級序列の中で、一人ひとりが定年まで技術を磨き続ける真摯な姿勢こそが、大相撲の様式美を支えています。次回大相撲を観戦する際は、力士の勝負だけでなく、土俵を素早く掃き清め、美しい声で力士を呼び上げる呼出たちの研ぎ澄まされた職人技にぜひ耳を傾けてみてください。 (出典: 相撲 呼び出し 一覧(Yahoo!ニュース))